【Z会VS進研ゼミ】本当に成績が上がる教材はどっち?中学・高校生用

「大手通信教育の進研ゼミ」と「受験教材として人気のZ会」はどちらの方がより効果的に勉強できるのでしょうか。
今回は中学生・高校生用サービスを対象に、指導方針や内容、料金などを調査し、成績の上がる教材はどちらなのか比較してみました。
特に中学生の方は、今後継続することも考えらえますから、高校生用の情報も一緒に確認するのがおすすめです。

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2018年度合格実績の比較

大学合格者数

利用前のスコア
3か月利用後のスコア
点数差
大学
Z会(通信教育)
進研ゼミ
東大・京大
1,962人
134人
旧帝大
4,081人
728人
早慶上理
6,138人
869人
MARCHG
5,021人
1,930人
関関同立
3,359人
1,736人
日東駒専
公表なし
1,456人
産近甲龍
公表なし
1,001人

有名大学の合格者数をZ会と進研ゼミとで比較してみると、圧倒的にZ会の方が実績が豊富なことが分かります。

もちろん、受講者数の差異もありますが、それでもやはり難関大学を志望する人にとっては、Z会の方が力になると言えるでしょう。

やはり受験用教材として名高いだけあり、かなり思考力や応用力が必要な大学の入試であっても、Z会の勉強をしっかり取り組めば結果がついてくると言えます。

進研ゼミはシンプルな問題の学校に強い!

一方、進研ゼミは東大、京大、旧帝大のような難関校の受験はZ会にやや劣るものの、受験全般に弱いという訳ではありません。

MARCHGや関関同立以下の偏差値の大学受験であれば、ひねった問題よりもシンプルな問題が多いため、進研ゼミであっても十分に力が養えます。

基礎力をしっかりと培い、安定した学力で臨むタイプの入試であれば、進研ゼミからわざわざZ会に乗り換える必要はなさそうです。

高校合格者数(偏差値70以上)

  Z会 進研ゼミ
東京都 都立青山高校 46人 22人
都立日比谷高校 79人 23人
早稲田大学系属早稲田実業学校高等部 21人 12人
開成高等学校 16人 公表なし
筑波大学附属高等学校 40人 公表なし
お茶の水女子大学附属高等学校 28人 10人
大阪府 府立北野高校 8人 9人
府立天王寺高校 16人 13人
府立茨木高校 23人 41人
大阪星光学院高等学校 1人 公表なし
四天王寺高等学校 13人 22人
清風南海高等学校 3人 6人
福岡県 県立修猷館高等学校 公表なし 40人
県立明善高等学校 公表なし 45人
県立筑紫丘高等学校 公表なし 78人
久留米大学附設高等学校 2人 公表なし
九州国際大学付属高等学校 公表なし 98人
西南学院高等学校 公表なし 38人

高校の中でも特に難関と言われる学校の合格率を比較してみると、東京都内はZ会の方が優勢のようです。

しかし、大阪府や福岡県などの実績では進研ゼミも負けておらず、どちらの教材を使用してもきちんと行えれば、十分な対策が行えると言えます。

教材選びを行う際は、自分の行きたい志望校やその学校に近い出題傾向の高校に対していくつかの合格実績を比較し、総合的に判断するのが良さそうです。

教材に悩んだら、内容もしっかり比較を

特に高校受験は、大学受験よりも教材別の比較が行いにくいため、合格者数だけでは判断しきれない所があります。

Z会と進研ゼミどちらにすれば良いのか悩んだ時は、教材の中身を比較し、自分に合った方を選択するのがオススメです。

志望校にどれだけ合格者を輩出しているかも大切ですが、より重要なのは、しっかりと続けて勉強できる教材であることです。

それぞれの特徴や内容については、下記でまとめていますので、併せて確認してみましょう。

Z会と進研ゼミの内容比較

勉強の基本方針の違い

受験に強いと言われているZ会は、本物の学力を身につけることに重きを置いています。

Z会の言う“本物の学力”とは、「考える力」「学ぶ・調べる力」「表現する力」の3つ融合し、物事を体系的・本質的に理解することで、生涯活用できる知識を習得したり、問題を整理・解決する力を指します。

一方、進研ゼミは、夢や理想の実現のみならず、それに向けて歩むプロセスも楽しむ生き方を支援すると謳っています。

母体であるベネッセは、教育事業以外にも介護やペット、妊娠・出産関連など様々な取り組みを行っているため、単なる知力の向上だけでなく、人生を歩む力を育てることを大切にしています。

抑えておきたい!内容の特徴

“本物の学力”にこだわるZ会の教材は、徹底的に自分で考え、試行錯誤しながら解く問題が中心です。

どのステップにおいても少し難しめの問題が出題され、効率的に応用力に結び付く学びが可能です。

質の高い良問が多く揃っている一方、基礎の基礎は省かれていることが多いため、最低限は分かっていないと継続が難しいかもしれません。

進研ゼミでは基礎学力の向上を大切にしており、勉強があまり得意でない人にも分かりやすいよう、丁寧に解説が行われます。

基礎固めからしっかりと行いたい人や、自分の学力に不安がある人は、進研ゼミから取り組んだ方が挫折せずに進めそうです。

ただし、ハイレベルな学校を目指している人やある程度の学力が備わっている人にとっては、少々物足りなさを感じるかもしれません。

高3用大学受験対策コース

  Z会 進研ゼミ
本科 東大コース
京大コース
医学科コース
難関国公立コース
早慶コース
難関私大コース
標準国交私大コース
東大・京大合格プラン
難関国公立合格プラン
国公立スタンダード合格プラン
国公立医学部合格プラン
早慶上智合格プラン
難関私大合格プラン
私大スタンダード合格プラン
私大看護・医療技術系合格プラン
受験ベーシック合格プラン(志望校未定)
センター専用コース
専科 センター攻略演習
東大即応演習
京大即応演習
小論文(文系、医療系)
英語速読速解
英作文基礎、応用
英語リスニング
数Ⅲ基礎、応用
古文・漢文
有機化学実戦演習
既卒生向け演習
推薦・AO入試シリーズ(6,8,10月)
特講 確率基礎(5日間)
数列基礎(5日間)
ベクトル基礎(5日間)
英文法(10日間)
リスニング(10日間)
現代文の読み解き(10日間)
古文の読み解き(10日間)
漢文の読み解き(10日間)
小論文特講
Challenge English(リスニング&スピーキング)

大学受験を控える高校3年生用の講座を見てみると、基本コースとなる本科は、進研ゼミの方が細分化されています。

特に、早慶以下の大学についてもコースが区別され、また出題が特殊な医療系もプランが設けられているため、より自分に合ったコースが選択できるのは進研ゼミと言えそうです。

コース内には志望大レベル別の類題演習や実戦対策、センター対策など、必要な勉強がすべて含まれています。

ただし、Z会はコースの種類が多くない分、あまり偏差値の高くない大学を志望している人でも、継続による学力アップでより高い志望校にチャレンジできる可能性があります。

しかも、専科や特講などのオプション講座が豊富にあるため、自分の強み・弱みをしっかりフォローできるのも魅力です。

問題の質で比べるZ会と進研ゼミ

教材で出題される問題のクオリティの観点から考えると、Z会の方が評価が高い印象です。

徐々にステップアップする進研ゼミに対し、Z会は一問での飛躍が大きいため、より高みを目指す人は積極的に利用したい教材と言えます。

また、添削の面から考えると、どちらも質は非常に高いのですが、Z会は月2回・進研ゼミは月1回という回数の違いがあります。

また、進研ゼミは褒めて伸ばす部分も多いですが、Z会では徹底的に誤りや無駄を指摘してくれるので、より緻密な部分まで補いたい方にオススメです。

中3用高校受験対策コース

  Z会 進研ゼミ
本科 進学クラス
特進クラス(ハイレベル)
中三受験講座受験総合コース
中三受験講座難関挑戦コース
中三受験講座最難関挑戦コース
専科 入試特訓(進学クラス用) なし
特講 - Challenge English(リスニング&スピーキング)
過去問セレクト5(問題集)

中学3年生用の受験対策コースを比較してみると、どちらもレベルに合わせたコース分けがされていますが、より細かいのは進研ゼミの方です。

Z会の進学クラスも、より学力を伸ばしたい科目は入試特訓を利用することができるため、プラスαの学力アップが叶います。

基礎からしっかり学びたい人は、進研ゼミの総合コースが良さそうですが、平均点以上のレベルを維持している人は、どちらの教材でも活用できそうです。

Z会は勉強量、進研ゼミは出題割合・正答率で区別

Z会の進学クラスは、最難関高校以外の受験を目指す人に向けて開講されており、中学3年から毎月の勉強量が増えていきます。

最難関高校受験用の特進クラスは、中学2年の1月から学習量が増えるため、より多くの問題に触れることが可能です。

また、進研ゼミの場合は勉強量ではなく出題割合に違いがあり、総合コースが「基礎8:応用2」なのに対し、難関挑戦コースは「基礎5:応用3:難問2」最難関挑戦コースは「基礎3:応用4:難問3」と、問題の幅が明確に異なります。

さらに、正答率にも違いがあり、総合コースは60%以上、難関挑戦コースは75%以上、最難関挑戦コースは85%以上を目指します。

勉強以外のサポート機能の比較

高校生用サポート(高校3年生用を参考)

  Z会 進研ゼミ
学習計画・管理 可(マイページ) 不可
質問窓口 教えてZ会! 教科質問サービス
戦略サポート Zstudy成績・アドバイス(理解度や内容別得点などの分析・助言。答案提出後、添削答案と併せてお届け。)
戦略面談(東大・京大志望者用有料サービス)
合格戦略プログラム(得意・不得意科目や模試の結果などを入力し、戦略を診断)
その他サポート なし 赤ペンコーチサポート(行事、部活などを踏まえて個別に学習法や計画を助言)
電話フォロー(活用状況から、個別に効果的な学習法を提案)
情報提供 あり あり
進路相談 教えてZ会! 個別進路アドバイス
その他相談 なし 先輩ダイレクト(質問に平均3人の先輩が助言。指名も可)

勉強する事以外のサポート体制はどちらも整っており、タブレット学習の様な通信教材であっても、分からない事をきちんと確認しながら進めることができます。

また、受験生への入試情報提供や進路相談も行えるため、学校以外でも目標を見失わずに勉強を続けることが可能です。

Z会のサポートは、進研ゼミに比べて少ないように見えますが、必要なものはきちんと含まれていますので過度な心配はいりません。

勉強に対する姿勢でサービスの必要性は変わる!

人にはそれぞれ性質の違いがあり、自分で進んで勉強できる人もいれば、誰かと一緒の方が捗る人もいるものです。

これはどちらが正しいということではなく、向き・不向きの問題ですから、自分に合ったサービスを選ぶことで、継続しやすくなります。

Z会は基本的に能動的なサービスが多いため、自分で進んで取り組むタイプの人に向いており、進研ゼミは受動的なサービスもあるため、さぼりがちになってしまう人や手厚いサポートを望む人にもおすすめです。

中学生用サポート(中学3年生用を参考)

  Z会 進研ゼミ
学習計画・管理 可(マイページ) 不可
質問窓口 教えてZ会! 進路・教科質問サービス
その他サポート 専用時間割・問題の配信
英語CAN-DOテスト無料受験(8~9月)
担任制赤ペンコーチ(見守り&助言)
保護者サポート 会員専用サイト、保護者アプリ 保護者通信Web
情報提供 あり あり
進路相談 Zナビゲーター(在宅記述式テスト受講後に配信) 進路・教科質問サービス
努力奨励 学習スコアポイント(賞品等なし) 努力賞制度(ポイントを貯めて景品と交換)

中学生用のサポート体制を比較してみると、違いは「学習計画・管理」と「努力奨励の内容」の2つがあります。

Z会の場合は完全タブレット学習になるため、学習の計画や管理などが基本サービスとなりますが、進研ゼミでは紙と併用するハイブリッド式のため、デジタルでの管理は行えません。

ただし、ハイブリッドスタイルではスケジュールの管理は行えませんが、理解度や正誤パターンに合わせた問題・解説が行われるため、勉強面での不安はないでしょう。

賞品の有無は大きな分かれ道

Z会の努力奨励は、勉強するごとにポイントが貯まり、それをランキング化することで他の人と競わせる形式です。

一方、進研ゼミの努力奨励は、勉強するごとにポイントが貯まるという点はZ会と同じですが、貯まったポイントを努力賞として景品に交換することができます。

この景品交換が、学習習慣のない子の習慣づけやモチベーションの維持に活用できますが、高校講座からは無くなってしまうため、一時的な効果だと考える場合もあります。

どちらの方が向いているのかは子供の特性によりますので、保護者の人が考えることも重要になってくるでしょう。

受講費用の比較

高校講座にかかる費用(高3の場合)

  Z会 進研ゼミ
本科 月4,760円(1科目) 月5,773円(1科目)
専科 月1,683円(1科目) -
特講 5日間講座:月2,300(1科目)
10日間講座:月3,960円(1科目)
小論文:16,200円
Challenge English:月3,999円

基本コースとなる本科の費用を比較してみると、進研ゼミよりもZ会の方が1科目あたりの料金が安くなります。

Z会は本科の中に主要5科目が入っており、理科・社会の選択はコースごとに行えます。より細かな対策を行いたい場合には、専科や特講でプラスの受講が必要となるため、最終的な総額は個々によってかなり差が開きます。

進研ゼミでは、全11科目のうち必要な内容を選択して受講することができるので、受験科目が多い人の方が費用はかかる計算です。

ただし、Z会のようにプラスαで受講が必要になるものはなく、全ての内容が月額費用の中に含まれているので、後々出費がかさむといったことはないでしょう。

追加受講をしたい時は、現状を良く分析して

Z会の教材のタイプは、予備校などで行われている提供形態と似ているため、「必要なものが必要なだけ選べて無駄がない」という声と「最終的にかなりの支出になっていて、損をする可能性が高い」という声の両方が聞かれます。

どちらの教材の方が良いのかは、考え方にもよりますが、追加の受講を考えるときには何が必要なのかをよく考えて取捨選択するようにしましょう。

特に大学受験が迫ってくると、自分の学力に不安を感じ、必要以上の追加受講をする人がいます。

もちろん、お財布が伴うのであればそれでも構いませんが、経済面も重視したいという場合は、自分が今何を必要としているのかを模試の結果や普段の正答率などからきちんと分析し、必要な講座だけを選ぶことで費用が抑えられます。

中学講座にかかる費用(中3の場合)

  Z会 進研ゼミ
本科 進学:月2,992円(1科目)
特進:月3,518円(1科目)
月6,660円(5科目) 
専科 1か月あたり1,683円 -
特講 - Challenge English:月3,999円
過去問集:13,400円(10冊)

高校受験を控える中学3年生の講座は、Z会・進研ゼミともにそれほど細分化されておらず、シンプルな教材が並んでいます。

本科の料金は進研ゼミが5科目含まれているのに対し、Z会は1科目ごととなるため、5科目受けるとなると14,960~17,590円となります。

高品質な教材で、難関校受験であればぜひ使用したいところではありますが、経済面からみると進研ゼミの方が安く取り組めます。

また、Z会の進学クラスの場合は専科もあり、5科目の入試特訓を行いたい場合は追加費用がかかるため、プラスで費用が掛かります。

通う必要のある塾や予備校に比べれば、かなり費用が抑えられますが、どれだけお財布事情に余裕があるかで選択肢も変化するのが現実です。

「合格率」「内容」「費用」で総合的に判断を

中学3年生用の講座の場合、大学受験を控える高校3年生と比べ、難関校への合格率にそれほど大きな差が生じているわけではありません。

東京都内であれば、数字的に顕著な差がみられているものの、他県では大幅な差異がないため、どちらでも安心して取り組めると言えます。

教材選びでは家計の負担も気になるところではありますが、受験を控える大切な時期ですので、志望校への合格実績や教材の内容もしっかりと比較をした上で、継続できる方を選びましょう。

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