タブレット学習を使うとこんな効果が!
学習意欲を高める誘発性がある
多くの子どもにとって勉強は面倒で嫌なイメージがあり、親が「勉強しなさい」「宿題やったの!?」と声をかけないとなかなか机に向かえないという子も多いものです。
そんな中、「タブレットは紙に勝てるのか-タブレット時代の教育」の著者である白鴎大学教育学部教授の赤堀侃司氏は、タブレット学習は勉強の意欲を高める効果があると明言しており、勉強が苦手な子どもに対する効果的な動機付けができるツールであることが分かっています。
タブレット端末はゲーム機と同じ感覚!
子どもにとってタブレットはゲーム機と同じような感覚があり、「触れてみたい」「操作してみたい」という気持ちを掻き立てる誘発性があります。
紙媒体ではどうしても飽きてしまうような子どもでも探求心を持つことで、勉強してみようと意欲的に取り組める様になります。
また、一見紙媒体で勉強できている子供も、実は我慢をして取り組んでいるという事があるのが現実です。
赤堀氏の調査では、勉強のできる子もタブレットを利用することで、全体と比較して「思考力」「表現力」が高くなるという結果も出ており、勉強に対する苦手意識がそれほど強くない子であっても導入する価値があります。
努力が報われるからより意欲的に
タブレット学習などオンライン化された勉強教材のほとんどは、勉強の履歴が残るほか、自分の正答率がすぐさま分析され、成績の変化が一目で分かるようになっています。
紙媒体の教材は答え合わせをするだけで終わりがちですが、デジタル化されることで勉強ができる様になったり、苦手を克服したことが目に見えて分かるため、達成感を感じる事ができます。
さらに、スタディサプリや学研ゼミの様に、勉強することでコインを集めて育成ゲームが進められるなどオプション機能を備えているサービスもあり、スマホアプリと同じように勉強の努力が報われる様な仕組みがあるのも、子どもの継続学習につながります。
イメージによって勉強内容が記憶しやすい
紙とデジタル端末にはそれぞれ特性があり、ハイブリットで利用することによってより効果的な学習ができると言われています。
特にタブレット学習は「脳のイメージ」に寄与しており、形のイメージしやすさ、写真の思い出しやすさなどの効果があります。
さらに、紙媒体の教材に比べて退屈しにくさが圧倒的に高く、イメージ化した情報を次々に脳内に定着させることが可能です。
効果的に記憶できるイメージ化
勉強内容のイメージ化は心理学でも効果的であることが分かっており、知識をイメージと関連付けることで記憶に残りやすくなると言われています。
文字や音声といった言葉と一緒に図・絵として記憶できるオンライン学習は、今までの紙媒体の勉強よりも効率良く勉強を進められるツールと言えます。
ただし、「文章を読む」ということは紙教材の方が得意としており、国語や英語の読解問題などは参考書などを併用するのも良いでしょう。
音声・アニメーション解説で理解力が上がる
オンライン化された勉強は紙媒体と違い、解説の際に動画アニメーションや音声を使うことができます。
文字と図だけではどうしても理解しづらい内容も、絵が動き、さらに音声で説明されることで情報量が多くなるため、より理解しやすくなります。
特に算数・数学や理科といった教科は、頭の中で動きや働きを想像したり、実験の様に仕組みを理解することが重要ですが、この様な勉強では特に効果的です。
勉強中の「わからない」が減ることは学力アップだけでなく、子ども自身の学習意欲の向上にもつながります。
記憶力アップにもつながる勉強法
脳科学者として有名な茂木健一郎氏は、五感を使った「脳が喜ぶ勉強法」を推奨しています。
できるだけ多くの感覚を使って勉強を行った方が、脳の活性化が促進され、長期記憶として定着しやすいためです。
紙媒体の勉強は、文字と静止画のみで理解しなければなりませんが、オンライン学習ではさらに動画や音声も加わるため、勉強した内容をより効率良く覚える事が出来ます。
デジタル端末の扱いがスムーズに
政府が2013年に発表した成長戦略では、義務教育段階からIT教育を推進することが掲げられており、さらに2016年には文部科学省で小学校のプログラミング教育の必修化が検討されたことで、2020年には各校での実施が始まりそうな勢いです。
より低い年齢からITへの理解を深め、技術の習得を支援することで、日本の子供たちが第4次産業革命の時代を世界に負けず生き抜いていけるようにと考えられています。
まだ開始していない現在でも、子どものプログラミング教室の人気が非常に高まり、キャンセル待ちが続出するほど子供も親も重視する分野です。
副次的効果ではありますが、オンライン学習を行う事でパソコンやタブレットなどのデジタル端末の扱いになれる事が出来ることで、よりスムーズにIT化社会に溶け込むことができるようになります。
さらに、基本的なスキルやモラルを身につけながら、プログラミング学習などITに関する知識や技術にも興味を持ち、IT分野への知見を広めるきっかけにもなる事でしょう。
どんな効果があった?タブレット学習利用者に聞いた良い効果
勉強に対する興味が高まった
子どもが自主的に家庭学習をするようになるためには、勉強に対する興味や関心を持つことが必要です。
タブレット学習は、ドリルや教科書とは違って音や映像が使われており、興味を持って取り組めるよう様々な工夫がなされています。
そのためか、タブレット学習を導入したご家庭では、「子どもが集中して勉強するようになった」「物事への関心を示す事が増えた」といった声がよく聞かれます。
特に、導入した子どもの年齢が低いほど顕著に表れやすく、学ぶことへの苦手意識を持つ前に活用すると、より効果的に利用できるようです。
学びのスタートや勉強嫌いなお子さんに最適!
これらの声から考えると、これから本格的に学習を始めたい幼児・小学生のスタート教材として、タブレット学習が活躍すると言えます。
また、紙媒体での勉強がなかなか進まないお子さんや、すでに勉強が苦手な学生にとっても、参考書やドリルに比べれば取っ付きやすい教材だと考えられます。
タブレット学習も教材によって特徴がありますので、体験や無料期間などを活用し、お子さん自身がより楽しそうに取り組める教材や、子ども自身が選んだ教材を導入してみると良いでしょう。
継続的に勉強するようになった
保護者の方にとって特に嬉しい感想が、「勉強を続けてくれる」「飽きずに使っている」といった継続性の高さです。
これはタブレット学習がゲーム感覚に近いこと、理解しやすいので苦手意識を持ちにくいことが考えられます。
実際、テキストスタイルでは三日坊主になってしまったお子さんも、タブレット学習なら続けられたという声があり、家庭学習に行き詰っているご家庭では助けになる可能性があるでしょう。
カレンダーやアラーム機能で続けやすく
教材によって異なりますが、多くのタブレット学習ではカレンダー機能やアラーム機能があり、決まった時間になると勉強時間をお知らせしてくれます。
紙媒体の場合、「今日は勉強したの!?」「そろそろ勉強しなさい!」と保護者が声をかけなければなりませんが、タブレット学習ならその必要はないため、親も子も双方に負担がありません。
また、勉強時間をお知らせしてくれることで、毎日決まった時間に勉強する習慣も身につき、自分をコントロールする自律心にも繋がります。
塾に通わせていた時より意欲的
せっかく塾や予備校へ通わせているのに、親の目を盗んでサボってしまうお子さんも少なくありません。
これには、勉強の難易度や環境が子どもに合わないという塾が原因のケースもありますし、遊びたい気持ちが勝ってしまうという子供自身が原因のケースもあります。
いずれにせよ、塾代を支払っている保護者としてはかなり腹立たしい事ですが、タブレット学習の場合は塾や予備校をサボってしまう子供も取り組める可能性があります。
「塾に行かせるより真面目に取り組んでいる」「塾通いを辞めてタブレット学習にしたら、子どもが楽しそうに勉強している」という声も聞かれており、親子の救世主になるかもしれません。
サボりにくい理由は勉強時間の短さ!
タブレット学習に子供が意欲的になる理由はいくつかありますが、勉強時間が短いという事が大きな要素に挙げられます。
塾や予備校では、1回の授業につき1時間前後の受講が必要になるため、「難しい」「わからない」「つまらない」「遊びたい」と感じてしまうとサボリに繋がります。
一方、タブレット学習は効率的な学習が行えるという特徴があり、学年にもよりますが勉強時間は1回15分~30分程度です。
お友だちと遊びたい気持ちになっても、その前後で取り組みやすいうえ、場所や時間を選ばずに行えるので、勉強の機会を逃すことがありません。
学習に関する親子のケンカが減った
「早く勉強しなさい」「もうドリルはやったの!?」「何でちゃんとやらないの!」「どうして分からないの?」勉強や学習に関して保護者の声かけから、喧嘩に発展してしまう事は多くのご家庭で経験することです。
保護者の一言が子どものプライドを傷つけてしまったり、命令によって従わせようとさせると、反発心・敵対心から喧嘩が生じてしまいます。
タブレット学習は、アドバイスや指導をすべて教材が行ってくれるので、保護者の声掛けはほとんど必要としません。
そのため、「見守りだけで十分になった」「声掛け機会が減って喧嘩にならなくなった」と、親子の関係がより良いものになっていきます。
子どもの進捗・状況は把握できるから安心
全てを教材任せにしてしまうのが不安な保護者の方もいると思いますが、タブレット学習は子どもの正答率や進捗などがデータでまとめられるため、一目で現状がわかるようなシステムになっています。
教材によっては保護者専用のマイページが存在し、仕事や家事の合間に確認することも可能です。
子どもが自由に、でも適度な緊張感をもって取り組めるという点が、タブレット学習の大きな利点となっています。
実力を分析してくれるから評価が明確
学校のテストの点数や成績表では、子どもが何につまづいているのか具体的に分からず、アドバイスも抽象的になりがちです。
タブレット学習はデジタルの特性を活かし、常に正答率や苦手単元を分析してくれるので、総合的な評価やより具体的な声掛けがしやすいと好評を博しています。
子どもは自分の頑張りを認めてもらいたいものですから、取り組む姿勢自体は褒めつつ、「この単元はどんな所が分かりにくい?」「何でつまずいちゃったのかな?」と子どもにとってプラスになる声掛けがしやすくなるでしょう。
データを活用すればより一層成績アップに
さらに、データを見るだけでなく、苦手克服デーを作って活用しているご家庭もあるようです。
できない単元に取り組むのは子ども自身にはストレスで、なかなか進めにくい点ですが、2週間~1カ月に1回専用日を作って親子で一緒に実施すれば、成績にも良い効果をもたらします。
また、受験を控えるお子さんであれば、自分が何に時間を費やすべきかが一目瞭然になり、効率良い受験勉強にも役立ちます。
導入家庭がタブレット学習で感じたデメリットはどんな事?
暗記・記憶する勉強には効果が薄かった
タブレット学習を使っているご家庭から、「暗記がなかなかできない」「書く練習が少ない」という意見がよく聞かれています。
確かに、タブレット学習は設問形式になっているため、暗記や漢字練習などを行う問題は少なめなのが難点です。
また、脳の仕組みからも、電子媒体を通して見た時は目に光が直接入るため、細かな作業やインプットする作業には不向きなことが分かっています。
タブレット学習はとても便利で有益な教材ですが、紙媒体と同じく万能な教材ではないので、必要に応じて紙とペンを使った勉強も必要になるでしょう。
デジタルと紙の両方を使うと効果的!
アメリカ・ワシントン大学の研究では、「手書きの勉強の方が記憶に残る」という結果が発表されています。
年号や名称、漢字、数式など暗記が必要なものについては紙の教材を使ったり、ノートに書いて覚えていくのが効率的です。
紙教材とデジタル教材それぞれの特徴をよく理解し、上手く使い分けていく事が効果的な勉強になるでしょう。
子どもがご褒美ばかりに注目してしまう
タブレット学習の教材の中には、頑張りに応じてプレゼントがもらえたり、ゲームができるなどご褒美機能を備えているものもあります。
子どもによっては「勉強を頑張ったからご褒美がもらえる」ではなく「ご褒美をもらうために勉強する」という意識になってしまい、保護者の方から疑問の声が生じています。
「ご褒美で釣って勉強させる事はあまり良くない」という意識のご家庭も多いようですが、実はハーバード大学の研究によると、ご褒美を与えることで最終的に学力向上に結び付くという結果が出ています。
大切なのはご褒美のあげ方!
「テストで100点取ったらご褒美をあげる」という結果に対して設定するパターンと、「1時間勉強したらご褒美をあげる」という努力に対して設定するパターンとがあります。
上記の研究では、実は前者はほとんど学力に影響せず、後者の努力に対してご褒美をあげた方は学力が上がりました。
「ご褒美をあげずに勉強もしない」よりは「ご褒美をあげてでも勉強をする」の方が、よっぽど子どものためになるのです。
もちろん、ご褒美はあくまでも勉強をするきっかけであり、成績が上がったり努力が褒められるという経験を重ねることで、次第にご褒美がなくても自主的に勉強できるように変わっていきます。
タブレットの文字の認識精度が低い
今はタブレットに対応したペンを使い、文字を書いて勉強するタブレット学習も増えてきましたが、教材によっては「書いた文字が正しく認識されない」という悩みを持つケースもありました。
文字の認識精度が低いと、正しく書いたつもりが誤答とされてしまうため、子どもの困惑につながりかねません。
この問題が生じた際、まず最初に「子どもが正しく書字できているか」を検証してみましょう。
タブレット端末は、人間と違って推測して読み取ることはしてくれませんので、特に「0と6」「大と太」といった似ている文字が正しく書けているかチェックしてみてください。
タブレット・ペンが子どもは合っているものを
タブレット学習は、専用端末を購入するタイプと、自分でiPadなどを用意するタイプとがあります。
後者の教材を使用する場合、事前にタブレットとペンを試し、お子さんが使いやすいものを用意しましょう。
前者の場合はご家庭で選択する事が出来ませんので、提供される端末・ペンの性能を比較して選ぶことも必要です。
現時点では、提供する端末性能が良いと言われているのはスマイルゼミですが、今後は変わる可能性もありますので、導入時によく確認してみましょう。
学校でのフォローを受けにくい
家庭学習で分からなかった問題は、保護者や先生の指導を受けることで理解に結び付くため、大人のフォローが不可欠です。
しかし、スマートフォンやタブレットの持ち込みを禁止している学校もあり、教材そのものを持って質問に行けない事もあるようです。
この場合、保護者が家庭内で教えてあげるのが一番ですが、問題を紙に書き写して先生に質問をするなど工夫しても良いでしょう。
なお、これまでは文部科学省の指針に則り禁止していた学校がほとんどですが、2019年2月には指針見直しが発表され、現在よりは柔軟な対応になっていくと思われます。
質問窓口のある教材だと安心
進研ゼミやZ会のように、勉強のつまづきを質問できるサポート窓口がある教材なら、分からない問題が出てきても安心です。
多くの場合、会員専用ページにアクセスして質問を送信することで、いつでも何度でもフォローが受けられます。
全てのタブレット学習で行われている機能ではありませんので、サポート体制はよく確認して導入しましょう。