春期講習は受けるべき?受講する3つのメリット
1.自分の今の実力が確認できる
春期講習は1年間の授業の復習をベースとしており、今の自分は何が分からないのかを明確にすることができます。
自分の実力が分かれば、これから学ぶべき内容や、春休みのうちに補っておきたい分野がおのずと分かるため、無駄なく勉強を進めることが可能です。
むやみやたらに勉強をしても、効率良く成績を上げる事はできませんので、春期講習で今の自分と向き合う事は非常に大切です。
2.苦手分野の克服ができる
解けない問題や分からない分野を克服することは、成績アップや入試合格にとって不可欠な要素です。
進級前の春休みは比較的宿題が少なく、時間が取りやすいので、苦手対策を集中的に行うにはピッタリな時期と言えます。
むしろ、このタイミングを逃してしまうと新学年の授業が始まってしまい、勉強についていけなくなったり、成績が思う様に伸びなくなるといった事態も考えられるでしょう。
春期講習を活用して自分の苦手を無くし、次学年の勉強をスムーズに取り組めるように準備することが重要です。
3.新学年の勉強を先取りできる
勉強のペースに余裕がある場合や、苦手対策にそれほど時間をかけなくて良い人は、新学年から始まる勉強の予習も行うことが可能です。
先に勉強を進めておけば、授業が始まってからも余裕を持って学ぶことができ、応用やさらなるステップアップが見込めます。
特に、難関校への高校受験を控えている人、少し背伸びした偏差値の学校を志望校にしている人は、入試対策にも十分な時間を割けるよう、春休みのうちに先取り学習をしておくと安心です。
春期講習の開始時期と期間
3月中旬からの2~3週間が基本
春期講習を行う時期は、各塾によって異なりますが、基本的には2月下旬~3月上旬から申し込みを開始し、授業は3月15~20日前後を開始日とした春休みシーズンに行われます。
通常は2~3週間でスケジュールが完結するようになっており、複数のコースが受けられる様に日程・時間を調整してあるパターンも存在します。
春期講習は、始業前までに1年分の復習や予習がしっかり行えるカリキュラムなので、部活や習い事の合間を利用し、ぜひ春期講習を受講しましょう。
一部、変則的な開催時期の塾もある
一部の塾では、冬期講習が終わる1~3月を春期講習としていたり、3月から夏前まで長期的に開催する変則的なパターンもあります。
変則型を採用している塾はさほど多くはありませんが、個人経営などあまり規模の大きくない学習塾、春期講習を通常授業の延長として行っている塾などでみられる事があります。
通っている塾や気になる塾があれば、早めに動いて情報収取をし、春期講習の開催時期を確認しておきましょう。
中学生用春期講習のコース・内容例
重要ポイントを見逃さない!総復習コース
特につまづきやすい重要単元に絞り、国語・数学・英語・理科・社会の5科目すべてを復習する内容です。
全般的に勉強が苦手な人、何が苦手なのか分からない人、漠然と不安を感じている人は、このようなコースの春期講習を受講しておくと安心です。
各科目の全体を振り返ることで、自分の得意・不得意や苦手を確認することができ、春休み中の勉強を効率的に行うことが出来ます。
苦手克服のコースも復習に最適
総復習コースと同じく、復習を進めながら重要ポイントを再確認する内容として、「苦手克服コース」というものもあります。
こちらの方が間違えやすいポイントに焦点を当て、より詳しく解説するような講座になっているため、ある程度「自分は何が出来て、何が出来ないか」が分かっている人にオススメです。
全科目セットになっているタイプもあれば、1科目ごと選択できるタイプもありますので、各塾の春期講習の内容をチェックしてみましょう。
応用力を伸ばしたい!実力アップコース
総復習コースや苦手克服コースは、基礎力を高めるのに適した講座であるのに対し、実力アップコースは応用力を身に着けたい人のための講座と言えます。
1年間の復習も交えつつ、さらに難易度の高い問題を解けるようになる力を養って、今以上に学力をレベルアップさせる事ができます。
常に平均以上の良い成績を取っている人や、偏差値が高めの学校へ受験を考えている人など、ワンランク上に進みたい人はこのような講座を選びましょう。
受験が決まっているなら入試用コースも
すでに高校受験をすることが決まっており、基礎力・応用力・志望校対策などが必要になっている人には、入試用の受験コースが春期講習でも用意されています。
実力アップコースに比べ、より実践的な内容が組み込まれており、入試の頻出問題や傾向の対策が行われたり、志望校別の問題にチャレンジしてみる事も多くあります。
受験を見据えた得点源につながる学びができるため、中学2~3年生に人気の高い春期講習です。
もちろん、現在のレベル別に行ってくれる塾もあるので、応用だけでなく、基礎を見直しつつ受験対策を行いたい人も安心です。
先取り学習で差をつける!スタートダッシュコース
その名の通り、新学年でスタートダッシュを決めて周囲と差をつけるために、簡易的な復習と先取り学習を併せて行うコースです。
春休みのうちに予習しておくことで授業での理解が深まり、苦手を作ることなく先に進むことが出来ます。
さらに、新学年が始まってからもペースを乱すことなく自律して勉強が続けられれば、常に一歩先の勉強ができるため、遅れを取ることなく余裕を持った学校生活が叶います。
苦手が多いなら、前進よりも振り返りを意識
スタートダッシュコースでは復習も行いますが、他のコースに比べるとやや内容が薄くなりがちです。
苦手な単元や解けない問題が多いまま先取り学習をしてしまうと、理解できずに授業が進んでしまい、無駄な時間を過ごすことになりかねません。
ある程度復習が済んでいる場合や、つまづきが多くない人には向いていますが、苦手な勉強が多いと感じたら無理せず復習を大切にしましょう。
授業料はいくら?中学生用春期講習の相場価格
集団指導塾の相場
大きな教室でたくさんの生徒と学ぶ集団指導塾は、1度の授業で多くの生徒に指導ができるため、2~3万円ほどと比較的安く春期講習を受講することが可能です。
受験を控えた新中学3年生になると、復習範囲を広げたり、入試対策などにも力が入るため、4~7万円程度と相場が上がります。
特に1科目ずつ受講できるタイプの場合は、あれもこれもとたくさん選びたくなってしまうものですが、自分の実力と予算、スケジュールを総合的に考え、必要な物を取捨選択するようにしましょう。
個別指導塾の相場
「1対1」または「1対数人」で授業を行う個別指導塾は、通常の授業料だけでなく、春期講習の費用も少し割高に設定されています。
中学1~2年生の場合は3~6万円、中学3年生の場合は4~8万円が相場になり、集団指導に比べると1~3万円高くなることがほとんどです。
また、地域や指導方法、科目数などによっても価格は変動しますので、よく考えて選択することが大切です。
費用を抑えたいならオンライン学習という選択も
旧学年の復習と新学年の予習を、より費用を抑えて行いたい場合は、オンライン学習という選択肢も検討しましょう。
映像授業型の教材であれば、塾に行かなくても予習・復習が行えるため、春期講習の前や終わってしまった後でも何度でも見直すことができます。
特に、人気講師・関正生先生が所属するスタディサプリは、小学4年生~大学受験用まで全4万本以上のすべての授業が月額980円で見放題という、かなりコストパフォーマンスの高い教材です。
しかも、オンライン学習でありながら、難関校合格者も多数輩出している実績があるため、受験を控える中学生でも安心して利用できます。
また、スタディサプリ以外にZ会も受験生に人気が高く、入試に強い高品質な問題が自宅でも行えると好評です。
春期講習を受講する時の注意点
春期講習へ行く目的を明らかにする
春期講習に限った話ではありませんが、塾で勉強するのであれば、何のために通うのかを本人がきちんと意識することが大切です。
目的意識がないまま春期講習を受講しても、なんとなく時間だけが過ぎてしまったり、授業を受けて勉強した気になって満足してしまう恐れがあります。
特に、保護者の方が受講を勧める場合には、お子さんとしっかりと話をして、本人が意欲的に取り組めるようサポートしてあげましょう。
また、通う目的が決まっていないと、どの塾のどのコースが良いのかも選びづらく、誤った選択をして効果的な学習にならない可能性もあります。
特典やキャンペーンに惑わされない
ポストに入っている春期講習のチラシや、電車の広告には、春期講習の受講特典や割引キャンペーンなどが魅力的に掲載されています。
お得に感じる内容もあるとは思いますが、それだけで受講塾を決めるのは絶対に避けましょう。
特典が魅力的で選んでしまうと、その塾の指導方法が子供に合っていない場合に成績が伸びないため、せっかくの費用が無駄になってしまいます。
まだ塾に通っていない方、他の塾の春期講習を受講したい方は、かならず複数の塾を比較し、納得できるまで検討しましょう。
授業内容はきちんと理解して選択を
先にお伝えしたコース内容例のように、春期講習と一言でいっても授業目的や内容は様々です。
これをきちんと理解して比較をしないと、「前学年の復習をするはずが、ざっと触れる程度だった」「先取り学習をしたかったのに、振り返りばかりだった」と、自分の目的とは異なる春期講習を選んでしまうリスクがあります。
また、授業前の宿題(予習)を重視している塾の場合、授業日前に勉強時間が取れないと授業ついていけなくなってしまい、春期講習が無駄になる可能性もあります。
たった3週間ほどの貴重な時間を有効活用できるように、自分の目的と塾・コースの目的はしっかり確認してください。
外部生の受け入れがあるかを確認(塾生ではない方)
各塾の春期講習は、もともと入会・通塾している生徒のみを対象にしている場合と、現在は塾生でない生徒(外部生)も受け入れている場合があります。
現在通っている塾でない所で春期講習を受ける方、塾通いをしていない方は、外部生でも通えるのかどうかを必ず確認しましょう。
また、「入会していないと受講料が高くなる」「塾生以外は一部サービスが受けられない」といった制限を設けている事もありますので、この点も比較時にチェックが必要です。