【Z会VS進研ゼミ】本当に成績が上がる教材はどっち?中学・高校生用

「大手通信教育の進研ゼミ」と「受験教材として人気のZ会」はどちらの方がより効果的に勉強できるのでしょうか。
今回は中学生・高校生用サービスを対象に、指導方針や内容、料金などを調査し、成績の上がる教材はどちらなのか比較してみました。
特に中学生の方は、今後継続することも考えらえますから、高校生用の情報も一緒に確認するのがおすすめです。

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2023年度合格実績の比較

大学合格者数

大学
Z会(通信教育)
進研ゼミ
東大・京大
2,273人
152人
旧帝大
3,973人
830人
早慶上理
5,329人
1,181人
MARCHG
5,746人
2,674人
関関同立
3,870人
2,356人
日東駒専
公表なし
2,091人

有名大学の合格者数をZ会と進研ゼミとで比較してみると、Z会の方が実績が豊富であることが分かります。

もちろん、受講者数の差異もありますが、それでも難関大学を志望する人にとっては、Z会の方が力になると言えるでしょう。

受験用教材として名高いだけあり、思考力や応用力が必要な大学の入試であっても、Z会の勉強に真剣に取り組めば結果が出せると考えられます。

進研ゼミはシンプルな問題の大学受験に強い!

一方、進研ゼミは東大、京大、旧帝大のような難関校の受験はZ会にやや及ばないものの、受験全般に弱いわけではありません。

MARCHGや関関同立クラスの大学受験であれば、ひねった問題よりもシンプルな問題が多いため、進研ゼミでも十分に対応できる学力が身につきます。

基礎力をしっかりと培い、安定した学力で臨むタイプの入試なら、進研ゼミからわざわざZ会に乗り換える必要性は低いと言えるでしょう。

高校合格者数(偏差値70以上)

 Z会進研ゼミ
東京都青山高等学校(公立)51人13人
日比谷高等学校(公立)66人16人
西高等学校(公立)102人21人
戸山高等学校(公立)77人25人
国立高等学校(公立)56人20人
早稲田大学高等学院(私立)62人公表なし
早稲田大学系属早稲田実業学校高等部(私立)30人6人
開成高等学校(私立)19人公表なし
筑波大学附属高等学校(国立)45人公表なし
お茶の水女子大学附属高等学校(国立)36人4人
大阪府北野高等学校(公立)14人14人
天王寺高等学校(公立)13人27人
茨木高等学校(公立)19人26人
四天王寺高等学校(私立)13人25人
清風南海高等学校(私立)11人9人
福岡県修猷館高等学校(公立)17人28人
明善高等学校(公立)公表なし39人
筑紫丘高等学校(公立)13人45人
久留米大学附設高等学校(私立)4人公表なし
九州国際大学付属高等学校(私立)公表なし99人
西南学院高等学校(私立)公表なし23人

偏差値70以上の難関高校の合格者数を比較すると、東京都内ではZ会が優勢であることがわかります。

一方、大阪府や福岡県の実績を見ると、進研ゼミも負けておらず、どちらの教材を使っても、しっかり勉強すれば十分な対策になると言えるでしょう。

教材選びの際は、志望校や似た傾向の高校の合格実績を複数比較し、総合的に判断することをおすすめします。

教材選びに迷ったら内容をしっかり比較!

高校受験は大学受験と比べ、教材別の比較が難しい面があるため、合格者数だけでは、判断材料として不十分な場合もあるでしょう。

Z会と進研ゼミのどちらにするか迷ったら、教材の内容を吟味し、自分に合ったものを選ぶのが賢明です。

志望校への合格実績も大切ですが、最も重要なのは、継続して勉強に取り組める教材を選ぶことです。

各教材の特徴や内容は、以下で詳しく解説していますので、参考にしてみてください。

Z会と進研ゼミの内容比較

勉強の基本方針の違い

受験に強いと言われているZ会は、本物の学力を身につけることに重きを置いています。

Z会の言う“本物の学力”とは、「考える力」「学ぶ・調べる力」「表現する力」の3つ融合し、物事を体系的・本質的に理解することで、生涯活用できる知識を習得したり、問題を整理・解決する力を指します。

一方、進研ゼミは、夢や理想の実現のみならず、それに向けて歩むプロセスも楽しむ生き方を支援すると謳っています。

母体であるベネッセは、教育事業以外にも介護やペット、妊娠・出産関連など様々な取り組みを行っているため、単なる知力の向上だけでなく、人生を歩む力を育てることを大切にしています。

抑えておきたい!内容の特徴

“本物の学力”にこだわるZ会の教材は、徹底的に自分で考え、試行錯誤しながら解く問題が中心です。

どのステップにおいても少し難しめの問題が出題され、効率的に応用力に結び付く学びが可能です。

質の高い良問が多く揃っている一方、基礎の基礎は省かれていることが多いため、最低限は分かっていないと継続が難しいかもしれません。

進研ゼミでは基礎学力の向上を大切にしており、勉強があまり得意でない人にも分かりやすいよう、丁寧に解説が行われます。

基礎固めからしっかりと行いたい人や、自分の学力に不安がある人は、進研ゼミから取り組んだ方が挫折せずに進めそうです。

ただし、ハイレベルな学校を目指している人やある程度の学力が備わっている人にとっては、少々物足りなさを感じるかもしれません。

高3用大学受験対策コース

 Z会進研ゼミ
本科東大講座
京大講座
最難関講座
早慶大講座
難関講座
東大・京大合格プラン
難関国公立合格プラン
国公立スタンダード合格プラン
早慶上智合格プラン
難関私大合格プラン
私大スタンダード合格プラン
受験ベーシック合格プラン
専科共通テスト攻略演習
小論文(文系、医療系)
小論文特講
Challenge English(リスニング&スピーキング)
特講直前予想演習(東大、京大、東工大、一橋大、北大、東北大、名大、阪大、九大)過去問添削特講
難関大入試対策

高校3年生向けの大学受験対策講座を比較すると、基本となる本科は進研ゼミの方がより細分化されていることがわかります。

進研ゼミでは、難関以下の大学についてもコースが分かれているため、より自分に合ったコースが選択できるのは進研ゼミと言えそうです。

各コースには、志望大学のレベルに合わせた演習問題や実戦対策、共通テスト対策など、受験に必要な学習内容がすべて含まれています。

一方、Z会はコースの種類が少ない分、当初の志望校の偏差値があまり高くない場合でも、着実に学力を伸ばすことで、より上位の志望校にチャレンジできる可能性があるのも特徴です。

さらに、Z会には専科や特講などの追加講座が豊富に用意されているため、自分の強みを伸ばしたり、弱点を補強したりするのにも適しています。

問題の質で比べるZ会と進研ゼミ

教材で出題される問題のクオリティの観点から考えると、Z会の方が評価が高い印象です。

徐々にステップアップする進研ゼミに対し、Z会は一問での飛躍が大きいため、より高みを目指す人は積極的に利用したい教材と言えます。

また、添削の面から考えると、どちらも質は非常に高いのですが、Z会は月2回・進研ゼミは月1回という回数の違いがあります。

また、進研ゼミは褒めて伸ばす部分も多いですが、Z会では徹底的に誤りや無駄を指摘してくれるので、より緻密な部分まで補いたい方にオススメです。

中3用高校受験対策コース

 Z会進研ゼミ
本科進学クラス
特進クラス
受験総合コース
難関挑戦コース
最難関挑戦コース
専科オンラインスピーキングオンラインスピーキング
過去問セレクト5
入試によく出る基礎定着ドリル(理科・社会)
合格力UP!ワーク&添削
Challenge English(リスニング&スピーキング)
受験対策入試対策演習
難関対策演習
都道府県別入試対策
在宅模試Vテスト
オンライン難関攻略ゼミ
5教科記述模試
県別過去問

中学3年生用の受験対策コースを比較してみると、進研ゼミの方がより細かいコース分けがされています。

一方、Z会では2025年以降、テキストコースがタブレット学習に統合されるため、進学クラスや特進クラスの区分けがなくなります。

ただし、入試特訓を利用することで、プラスαの学力アップが可能です。

また、難関校合格をめざす生徒向けには、「オンライン難関攻略ゼミ」という追加の入試対策も用意されています。

基礎からしっかり学びたい人は、進研ゼミの総合コースが適していますが、一定のレベルを維持している人は、どちらの教材でも活用できるでしょう。

進研ゼミは出題割合・正答率で区別、Z会は英語対策に力を入れる

進研ゼミの場合、コース間で出題割合に違いがあり、総合コースが「基礎8:応用2」なのに対し、難関挑戦コースは「基礎5:応用3:難問2」最難関挑戦コースは「基礎3:応用4:難問3」と、問題の難易度に明確な差があります。

また、正答率の目標にも違いがあり、総合コースは60%以上、難関挑戦コースは75%以上、最難関挑戦コースは85%以上を目指すように設定されています。

Z会では、英語学習に力を入れており、英検®対策コンテンツや英語能力判定テスト(CASEC)など、生徒の英語力を伸ばすための取り組みが充実しています。

英検®の各級に対応した模試型コンテンツや、英語コミュニケーション能力を判定するCASECを活用することで、効果的な英語学習が可能です。

勉強以外のサポート機能の比較

高校生用サポート(高校3年生用を参考)

 Z会進研ゼミ
学習計画・管理ありあり
質問窓口教えてZ会!教科質問サービス
戦略サポートZstudy成績・アドバイス(理解度や内容別得点などの分析・助言。答案提出後、添削答案と併せてお届け。)
戦略面談(東大・京大志望者用有料サービス)
合格戦略プログラム(得意・不得意科目や模試の結果などを入力し、戦略を診断)
その他サポートなし赤ペンコーチサポート(行事、部活などを踏まえて個別に学習法や計画を助言)
電話フォロー(活用状況から、個別に効果的な学習法を提案)
情報提供ありあり
進路相談教えてZ会!個別進路アドバイス
その他相談なし先輩ダイレクト(質問に平均3人の先輩が助言。指名も可)

勉強する事以外のサポート体制はどちらも整っており、タブレット学習の様な通信教材であっても、分からない事をきちんと確認しながら進めることができます。

また、受験生への入試情報提供や進路相談も行えるため、学校以外でも目標を見失わずに勉強を続けることが可能です。

Z会のサポートは、進研ゼミに比べて少ないように見えますが、必要なものはきちんと含まれていますので過度な心配はいりません。

勉強に対する姿勢でサービスの必要性は変わる!

人にはそれぞれ性質の違いがあり、自分で進んで勉強できる人もいれば、誰かと一緒の方が捗る人もいるものです。

これはどちらが正しいということではなく、向き・不向きの問題ですから、自分に合ったサービスを選ぶことで、継続しやすくなります。

Z会は基本的に能動的なサービスが多いため、自分で進んで取り組むタイプの人に向いており、進研ゼミは受動的なサービスもあるため、さぼりがちになってしまう人や手厚いサポートを望む人にもおすすめです。

中学生用サポート(中学3年生用を参考)

 Z会進研ゼミ
学習計画・管理ありあり
質問窓口教えてZ会!進路・教科質問サービス
その他サポート専用時間割・問題の配信
英語CAN-DOテスト無料受験(8~9月)
担任制赤ペンコーチ(見守り&助言)
保護者サポート会員専用サイト、保護者アプリ保護者通信Web
情報提供ありあり
進路相談Zナビゲーター(在宅記述式テスト受講後に配信)進路・教科質問サービス
努力奨励学習スコアポイント(賞品等なし)努力賞制度(ポイントを貯めて景品と交換)

中学生用のサポート体制を比較してみると、違いは「学習計画・管理」と「努力奨励の内容」の2つです。

Z会の場合は完全タブレット学習になるため、学習の計画や管理などが基本サービスとなりますが、進研ゼミでは紙と併用するハイブリッド式のため、一部デジタルでの管理は行えません。

ただし、進研ゼミのハイブリッドスタイルはAIによるスケジュールの管理が可能で、どちらの教材も理解度や正誤パターンに合わせた問題・解説が行われるため、勉強面での不安はないでしょう。

賞品の有無は大きな分かれ道

Z会の努力奨励は、勉強するごとにZ会学習ポイントが貯まり、Amazonギフトカードやnanacoポイントと交換が可能です。

一方、進研ゼミの努力奨励は、勉強するごとにポイントが貯まるという点はZ会と同じですが、貯まったポイントを努力賞として景品に交換することができます。

この景品交換が、学習習慣のない子の習慣づけやモチベーションの維持に活用できますが、高校講座からは無くなってしまうため、一時的な効果だと考えられる場合もあります。

※現在はどちらの教材も高校講座でも努力奨励によるポイントが貯まり、景品と交換可能です。

どちらの方式が適しているかは子供の特性によって異なりますので、保護者の方が見極めることも重要になってくるでしょう。

受講費用の比較

高校講座にかかる費用(高3の場合)

 Z会進研ゼミ
本科月4,750円~(1科目)
月14,250円~(3科目)
月9,950円(1科目)
月11,730円~(3科目)
専科共通テスト攻略演習:月3,910円
小論文(文系、医療系):月4,750円
小論文特講:17,800円(一式)
オンラインスピーキング:1,390円/1レッスン
特講直前予想演習:8,100円~過去問添削特講:19,900円(記述式の厳選過去問30題/10回分の添削指導)
難関大入試対策:月9,840円~(1科目)

大学受験に向けた高校講座では、どちらの教材も1科目ずつ選択して月額を支払う方式になっています。

どちらの教材も、文系・理系に合わせて、必要な科目を自由に選択して受講ができます。

本科の費用を比較してみると、進研ゼミの方が複数科目を選択した場合に割引があるため、私大受験の基本となる3科目で考えると進研ゼミの方が安くなります。

ただし、より細かな対策を行いたい場合には、専科や特講でプラスの受講が必要となるため、最終的な総額は個人によってかなり差が出ます。

進研ゼミでは、2科目以上の受講で割引が適用されるので、受験科目が多い国公立大学を目指す人でも、ある程度費用を抑えられるのが魅力です。

一方、Z会の場合、難関大学への合格実績が豊富なため、志望校のレベルが高い人にとっては魅力的な選択肢と言えます。

結局のところ、志望する大学のレベルに合わせて、費用と合格実績のバランスを考慮して選ぶのが最も賢明でしょう。

追加受講を検討する際は、現状を良く分析して

Z会の教材のタイプは、予備校などで行われている提供形態と似ているため、「必要なものが必要なだけ選べて無駄がない」という声と「最終的にかなりの支出になっていて、損をする可能性が高い」という意見の両方があります。

どちらの教材が適しているかは、個人の考え方によって異なりますが、追加の受講を考えるときには何が必要なのかをよく考えて取捨選択するようにしましょう。

特に大学受験が迫ってくると、自分の学力に不安を感じ、必要以上の追加受講をする人がいます。

経済的に余裕があれば問題ありませんが、費用面も考慮したい場合は、模試の結果や日頃の正答率などから自分の現状をしっかりと分析し、必要不可欠な講座のみを選ぶことで、費用を抑えることができるでしょう。

中学講座にかかる費用(中3の場合)

 Z会進研ゼミ
本科月11,430円月7,190円
専科オンラインスピーキング(無料)オンラインスピーキング:1,390円/1レッスン
過去問セレクト5:12,680円(10冊)
入試によく出る基礎定着ドリル(理科・社会):2,156円
合格力UP!ワーク&添削:19,680円(4教材)
Challenge English:月3,999円

高校受験を控える中学3年生の講座は、タブレット学習の導入により、Z会・進研ゼミともにそれほど細分化されておらず、シンプルな教材構成となっています。

本科の料金は、進研ゼミが実技等も含めた9教科なのに対し、Z会は5教科(英数国理社)のため、少し高めに感じるかもしれません。

Z会の高品質な教材は、難関校受験であればぜひ使用したいところですが、経済面から見ると進研ゼミの方が安く取り組めます

ただし、Z会は入試対策や難関対策演習などがすべて料金内に含まれている一方、進研ゼミの場合は入試対策としてさらに力を入れたい場合、有料オプションを利用する必要があります。

通学型の塾や予備校に比べれば、どちらの教材もかなり費用が抑えられますが、どれだけお財布事情に余裕があるかで選択肢も変化するのが現実です。

「合格率」「内容」「費用」で総合的に判断を

中学3年生用の講座の場合、大学受験を控える高校3年生と比べ、難関校への合格率にそれほど大きな差が生じているわけではありません。

東京都内であれば、数字的に顕著な差がみられているものの、他県では大幅な差異がないため、どちらでも安心して取り組めると言えます。

教材選びでは家計の負担も気になるところではありますが、受験を控える大切な時期ですので、志望校への合格実績や教材の内容もしっかりと比較をした上で、継続できる方を選びましょう。

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